Photoshopのレイヤースタイルについて
最近はPhotoshopもすんげ~多機能化して色々と機能を追いかけるのも大変なんですけど、今回はレイヤースタイルの「境界線」のオーバープリントのチェックボックスについてちょっと言いたいことがあるので書いている次第です。
冒頭のイメージの「オーバープリント」チェックボックスについてですが、一般的にオーバープリントというのはノセですからこの様にチェックを入れた場合、墨で構成されたグラデーションの境界線が背景に乗せられることをイメージしそうです。しかし、実際にはそうはなってはいませんね。
という事で、こいつの挙動を調べてみます。
上の状態でオーバープリントをON・OFF切り替えてもプレビュー表示は変化しません。いったい、このオーバープリントは何をオーバープリントしようとしているのでしょうか?
では、下に境界線を追加した状態を見てみます。
上のグラデーションより太い目の黄色い境界線です。この状態でもオーバープリントをON・OFF切り替えても状態の変化はありません。
次に上の境界線に戻ってオーバープリントをOFFの状態で描画モードを乗算に設定してみます。
このように下の境界線をノックアウトした状態で背景に乗算されます。
ここでオーバープリントをONにしてみると…
はい、下の境界線に対して乗算が有効になりました。
ついでに、下の境界線も乗算に指定すると…
このように全ての境界線の描画モードが有効な状態で表示されます。
ということで、この「オーバープリント」はOFFにするとレイヤースタイル内の一番上の境界線の描画モードやカラーが下のものの設定をノックアウトする。ONにすると全ての境界線の描画モード等が勘案されてレンダリングされます。なので挙動的にはIllustratorのKnockoutGroup、グループの抜きと逆の挙動となります。OFFの状態で一番上の境界線が下のもの全てをノックアウトします。ONにした場合は全ての境界線の描画モードやカラー設定・透明度を演算します。
これ、オーバープリントって言っちゃだめだよ……(^-^;