Illustrator2020形式ファイルフォーマットとは

はい、ご無沙汰しております。
ver.26.0.1がリリースされたわけですが、今回もJapanese Top Contributerとしてお名前を記載いただいております。しかしですね、実運用に入ってみると色々と問題が出てくる訳です。今回は2020ファイルフォーマットに関連する情報をお届けしたいと思います。

2022リリースでの配置画像の取り扱い

今回のリリースでは配置画像周りの変更が行われています。

この様にリンクパネルのアイコンが変更されています。
元々は埋め込み画像にアイコンが付加され、リンク画像がアイコンなしでした。


こんな感じで逆だったわけですね。まあ、リンクのステータスがおかしい場合に表示するのが本筋じゃないかと思いますので(リンクパネルですからね)なぜ変更した??? というのが感想です。あと、拡張子部分まで省略してしまったのはどうなんやろか???

それにどうせなら全部アイコンつけとけよって思わないでも無いのですが、付随して色々と細かな追加があります。

上に示したスクショではリンク自体が切れた状態を示す赤いアイコンが付いています。が、ドキュメント上ではリンク画像がと〜っても粗い状態で表示されています。これは2022で追加された機能でリンク画像の低解像度データが必ず埋め込まれるという仕様変更によるものです。


以前のバージョンではこのように低解像度プレビューのような機能は実装されていませんでした。どうして、こういった機能が必要になったのかというと、ドキュメントの共同編集という機能が追加されたためです。

ドキュメントの共同編集時にリンク画像を共有しなくともIllustrator書類だけでドキュメントの状態が把握できるようにする必要があったためです。
それはいいとして、とりあえずリンクが切れているのを無視した状態で開いちゃっても粗いなりにでも画像が表示されてしまいます。このままX4なんかで書き出そうとすると、なんの警告もなく書き出せてしまいます。リンク切れの画像がかけた状態で(^-^;
まあ、みなさまにおかれましては重々ご注意願いたい次第です。
と、ここまでが前置きです。

 

Illustrator2020形式とは

言うまでもなくver.24以降のバージョンにおいて互換性があるとされるファイルフォーマットです。でも、ちょっとまってください。先程のリンク画像における各バージョンの挙動の違いはなんなのでしょうか?
先に書いたとおりver.26ではリンク画像の低解像度データをファイル内に保持します。しかし、ver.24(2020)およびver.25(2021)がその低解像度データを理解できるのかというと、そんな機能は実装されてなかったから無理ってなります。このあたりはどういうふうになっているかといところを見てみましょう。

%AI5_BeginPlace
%%FileType: 1
[0.084757267327444 0 0 -0.084757267327444 -600.308873346269 544.247058718921] 7893 7770 8588.04 8236.56 4 4 0
(/Users/XXXX/Desktop/OutputPDF/1081618_83736918_.jpg)`
%%IncludeFile:/Users/XXXX/Desktop/OutputPDF/1081618_83736918_.jpg
%AI17_Begin_Content_if_version_gt:24 5
%AI26_BeginPlacedObjectPreview
...
%AI26_EndPlacedObjectPreview
%AI17_End_Versioned_Content
~
%AI5_EndPlace

PGFの配置画像部分のを抽出したものです。%AI5_BeginPlaceから始まって%AI5_EndPlaceまでが配置画像関連のデータとなります。%%IncludeFileの行までが基本的なリンクファイルの設定部分です。この部分というのはver.5から構造が変化していません。しかし、CCに移行したあたりからVersioned Contentという仕組みが導入されました。

%AI17_Begin_Content_if_version_gt:24 5

この部分ですが、ファイルを取り扱うホストがver.24以降ならVersioned Contentの部分を読み込むという指定となります。
で、この中身は

%AI26_BeginPlacedObjectPreview

となっているのでver.26以降がこのプレビューデータを読み込むと言う具合に解釈されます。こうやっておけば古いバージョンにおいても当時無かった機能が記述されていた場合でも読み飛ばすことができるということになります。あら、便利……
とどのつまり、Illustratorの互換性がありますというのは「互換性のない部分は無視するよ!」の言い換えに過ぎないのです。
現在、色々と確認を行っている不具合で「配置画像に対するエフェクト処理が旧バージョンにおいてPDFへのフォールバックを引き起こす」ってのがあるのですが、この辺りのVersioned Contentの記述に問題があるのではないかと考えています。現在露見しているのはこれなのですが、Versioned Contentはエフェクトの仕様変更などでも利用される可能性があります。バージョンが上がった際にはそういった部分に対する注意も必要です。

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