Illustrator ver.30のVector生成について

最終更新日

ver.30ではベクター生成で利用される生成エンジンが選択できるようになりました。「Firefly Vector 3」と「Firefly Vector 4」なんですけど、これがどの程度の差があるのか無いのかを適当に検証してみました。

まずはネコ耳プロンプトから。

Prompt: kawaii girl has cat nose and ears, wearing orange skirt, colorful flat cartoon, jumping and raise and waveing left hand, smiling.

このプロンプトを何も設定せずにくわせてみます。
まずはFirefly Vector 4エンジンから

このように意図した通りに生成されます。完全に「Kawaii」を完全に理解している所がアレな感じもするわけですけど続けましょう。Firefly Vector 3エンジンではどうでしょう。

はい、このようになりました。基本的にプロンプトを正しく理解しています。しかしながら、片手が欠落していたり足が余分に生成されたりと言ったエラーが目立ちます。

次は、いかにもアメリカなやつで見てみます。

Prompt: Copper Lady Liberty holding torch.

自由の女神なんですけど、3も4も対して違いが生じていません。どちらかというと3の方が良いような気もします。
次は文字を含めた感じで言ってみましょう。

Prompt: type ‘sam’ made of blue bubbly translucent slime.

透明のグミキャンディっぽいものをイメージしています。

Firefly Vector 3ですが、若干パスの多さが目立ちます。また、1つですがAが欠落しています。

Firefly Vector 4です。こちらは表現が整理されてシンプルになっています。また、複数回生成しても3で見られたような文字の欠落は生じませんでした。
次は赤ずきんちゃんです。

Prompt: As a girl in a red hood walks through the forest carrying a basket, a big wolf comes out and talks to the girl.

Firefly Vector 3ではプロンプト通り森の中を歩く様子を描こうとしています。3では時折キャラクターの人種が想定したものとずれることがあります。時期的にポリコレの影響を受けているのかもしれません。

一方、Firefly Vector 4エンジンは基本的にキャラクターのみが生成されます。これはコンテンツの種類のデフォルト設定である「被写体」の影響で、シーンに切り替えると背景込みで生成されます。

最後に、ロープレなんかでありそうな絵柄を生成してみます。

Prompt: The guardian knight standing on the old and dark castle hall.

ここまで味付けが変わるのは珍しいんですけどFirefly Vector 4エンジンの結果はちょっとかっこいいですね。
と、まあ、こんな感じで3と4の違いというのは、そう大きなものではありません。印象としてはオブジェクトの数を抑えてスッキリしたものが上がってくる印象を受けました。また、細部のエラーも減少しています。
絵作りとしては差が少なくどちらも一長一短がありますので適宜使い分けが必要ではないかと思います。

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Graphic Designer, Scripter and Coder. Adobe Community Professional.

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