知覚的(perceptual)グラデーションの特性

とうとう2026が出てしまったわけですが、とりあえずインストールした方は必ず「バックグラウンド保存」とか「バックグラウンド書き出し」はOFFっておきましょう。2025では諸悪の根源でしたが、新しいバージョンでも何があるかわかりませんのでご安全に。
ということで、今回はグラデーションの機能強化に関連した情報をお届けしておきます。
従来のグラデーションの中間部分が彩度が低下することによってくすんだように見えることがありました。新しいグラデーションの機能である「知覚的」ではこの部分を自動的に調整してくれるというものです。
ちょっとクセの強いものなので検証してみます。
Y100→M80Y100のグラデーション
冒頭のイメージにもあったものです。

元々中間調にくすみが生じる要素がありません。しかし、知覚的を適用すると全体にC6~12程度乗ってMY自体も全体的に下がります。
では赤からシアンへの変化のようにくすみがちなものがどうなるかというと…

こんな感じです。確かに中間調のくすみは改善傾向です。しかしながら端点の色自体が大きく変化します。
下のC100のところでC75M25程度の色に見えます。上端の部分もCが10%程度乗ってきているようです。
ではRGBドキュメントではどうでしょう?
R255→R266G255に変化するグラデーションです。

中間調自体は大きな差がありますが、エッジの部分に着目してみてみるとクラシック・知覚的、双方とも同じ色になっています。
大きく濁る構成もチェックしてみます。
R255→G255に変化するグラデーションです。

エッジ部分の変化は見られません。また、中間調のくすみは劇的に抑えられています。
おそらく、この機能はRGBベースの演算を行っています。CMYKデータはプロファイル依存のカラー変換の上で演算を行い、結果をCMYKに返して表示させているのでしょう。ちなみに、プロファイルを切り替えて試すとクラシックの方は想定した変化を見せますが、知覚的は大きく変化します。
ということで、DTP関連の人は使い所にご注意を。WEBな人は使い倒してください。